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介護の準備と心構え

 ・介護始める時の態勢づくり
 ・介護生活プランの立案方法
 ・介護人自身の健康管理
◆お年寄りに対する理解◆
 ・『身体』『心理』への理解
◆『寝たきり』を予防する方法◆
 ・寝たきりのきっかけ
 ・『寝たまま』状態の悪影響
 ・寝たきりを予防する要件

介護の環境作り

 ・住まいの危険な場所の点検
◆介護に適した住環境の改造◆
 @照明方法 A移動の工夫
 Bお風呂場 Cトイレ
 D寝床    E臭いの対策法
各季節ごとの注意点と工夫◆
 @春季A夏季B秋季C冬季

食事の介助と工夫

 ・栄養バランスの考え方
 ・献立の作り方
 ・調理方法の工夫
 @脱水の予防A便秘の予防
 B塩分摂取を控えるコツ
 C食欲不振』の場合の工夫
 D嚥下困難』の場合の工夫
◆正しく食事をとる方法◆
 ・正しい食事の姿勢
 ・自助具を使用しての食事
 ・寝たままでの食事の介助法
 ・薬剤を使う際の注意点
 ・健康の記録の記入方法

排泄の介助と自立

◆排泄をしやすくする工夫◆
 ・トイレを使いやすくする工夫
 ・排泄で介助が必要な場合
 ・便器(腰上げ)の使用法
 ・便器(腰上げできない場合)
◆介護での排泄の補助器具◆
 @衣服・下着     A尿器
 Bポータブルトイレ Cオムツ
◆排泄トラブルと予防法◆
 @失禁 A便秘 B下痢

睡眠の介助と工夫

◆快眠のための寝具選び◆
 ・快眠の寝具選びの4ポイント
 ・ベッド周辺の整備
 ・布団(フトン)の活用法
 ・寝床シーツの扱い方
 ・着脱の楽な寝巻(パジャマ)
◆睡眠時のトラブル予防◆
 ・長時間寝込む場合の注意点
 ・寝返り(体位の変換)の介助

清潔保持の介助

◆清潔保持の介助と注意点◆
 ・入浴介助の方法と注意点
部分浴の介助@手浴 A足浴
 ・清拭方法(入浴できない)
 ・洗髪介助 ・洗面・洗顔介助
口腔の清潔保持の介助法
 @歯磨き A入れ歯
 ・スキンケアとかゆみの悩み
◆清潔保持に活用できる衣服◆
 @扱いやすい衣類
 A下着と寝巻(パジャマ)

床ズレ予防の介助

 ・主な原因 ・主な症状と経過
◆床ズレ予防法や対処法◆
 ・床ズレ発症の予防・対処法
 ・床ズレ全般の対処法

移動と動作の介助

 ・安全で無理のない移動介助
 ・寝たまま位置移動の介助
 ・上体(上半身)起こし介助法
 ・ベッドからイスの移動の介助
 ・イスから立ち上がるの介助
 ・車イス介助法と注意点

リハビリの介助

リハビリテーションのポイント
介護での関節拘縮の予防法
 @手と腕と肩 A
◆自力でできるリハビリ◆
寝たままでできるリハビリ・運動
 @上半身 A下半身
座ってできるリハビリ・運動
 @腕・肩、足 A前と横へ
 ・安全な歩き方の練習・介助
 ・言語・聴覚障害がある場合

痴呆症状の介助

 ・痴呆症状の介護とは
 @介護の仕方と注意点
 A痴呆と老化の違いと原因
 Bの主な症状
 C予防する生活のポイント
 D痴呆症状との付き合い方

ターミナルケア(終末期の介護)

 ・ターミナルケアとは
 ・ターミナルケアは在宅か病院か
◆介護者が知るべき応急手当◆
 ・容態の見方(緊急時の手当)

介護での脱水の予防法:高齢者は脱水を引き起こしやすく深刻な脱水症を引き起こしやすい

◇介護生活での食事の介助と工夫の方法

脱水症状

高齢者の脱水に注意(加齢による脱水になりやすい!)

 お年寄り(被介護者)は、自分自身でも気づかないうちに、脱水症状を引き起こしていることがあります。人間の体重のおよそ60〜65パーセントは水分です。だから、体液が異常に減少すると、血液にねばりが生じて血管をつまらせて、場合によっては生命にかかわることさえあります。人間にとって、水分とは最も重要なものであり、当然のことながら、介護中のお年寄り(被介護者)にとってもその管理の重要性はさらに増すのです。
 そして、お年寄り(被介護者)が『脱水』を起こしやすいのは、口の渇きの感覚が鈍ったり、食事の量が少なくなったりするためです。もしくは、夜中にトイレに起きたり、失禁(シッキン)のあったりする人が、家族への負担を考えて、水分を摂ることを控えてしまったという例もあります。これに加えて、発熱発汗や下痢(ゲリ)などで、水分が過剰に体外に出てしまうと、ひどい『脱水症』を引き起こします。

  • 「脱水(ダッスイ)」に関しての補足:脱水とは、体内の体液が減少した状態のことを言います。一般的に言って、高齢者は若い人と比較して、老化に伴う体重減少によって体内の水分の量が低下し、脱水しやすい状態にあります。頻尿(ヒンニョウ)や失禁(シッキン)などの症状がある人の場合には、これを防ごうとして自らの水分摂取量を制限し、その結果として「脱水」に陥るケースがありますので、介護者が十分に注意する必要があります。その対策としては、お年寄り(被介護者)にとって飲みやすいもの飲みやすい状態に工夫して、できるだけ経口摂取できるように介護援助を行うことでしょう。これに加えて、全身用の「電気毛布」を長時間使用すると脱水状態を引き起こしやすいので、電気毛布などを用いている間は、口唇(クチビル)の感想など脱水症状を注意して観察するようにしましょう。当然のことながら、お年寄り(被介護者)自身にもこれらのことを周知して、自主的に注意するように促しましょう。
    【脱水症(ダッスイショウ)】脱水症とは、水分摂取量の低下や体外への排泄(ハイセツ)の増加(下痢、発汗など)により生じる症状のことです。脱水症にかかると、血液量は減少して、口渇(コウカツ)、皮膚(ヒフ)のツルゴールの低下(皮膚をつまんで離したときに戻りが悪いこと)、排尿がなくなる、血圧の低下、脈拍数の増加などの症状が認められます。
  • 「失禁(尿失禁)」に関しての補足:尿失禁は、排尿を自分の意思でコントロールすることができなくなる状態です。脳血管障害、脊髄損傷などの排尿に関連する神経の障害で見られる神経因性膀胱、中年期(40歳から64歳)以降の多産婦の多く見られ、くしゃみや重いものを持ち上げることなどで急激に腹圧が高まって生じる『腹圧性尿失禁(ストレス性尿失禁)』、前立腺肥大症で見られる奇異性尿失禁、尿路感染症で尿意が強くトイレに行くのが間に合わずに症実『切迫性尿失禁』などがあります。
  • 「加齢による唾液分泌の低下」に関しての補足:唾液(ダエキ)は口腔内にある粘液腺、耳下腺、舌下線、顎下腺などの唾液腺から分泌(ブンピツ)される分泌物の混合液で、1日約1,000ml〜1,500ml(99.5%は水分)が分泌されます。有形成分としては、粘液・プチアリンおよび種々の塩類を含み、pH6.3〜6.9、比重1.002〜1.012の液体です。
    唾液(ダエキ)の生理的作用は食物を軟らかくして、口腔内を潤し、デンプン分解酵素であるプチアリンによってデンプンを麦芽糖にまで分解させる作用があります。それに加えて、細菌の繁殖を予防し、その分泌量によって水分代謝および体温の調節に関与しています。病的には水銀、ヨウ素、鉛などを排泄(ハイセツ)する作用があります。また、耳下腺はパロチンという老化防止の作用があるといわれているホルモンを分泌しています。
    高齢になると、唾液(ダエキ)の分泌量は低下しますので、様々な生理作用も効果が減少します、。これに加えて、唾液の分泌量の低下により、食物の消化がうまくいかず栄養も摂取しずらくなり、口腔内が汚れやすくなったりします。唾液の分泌量の低下を念頭において、食事の援助を行う場合には可能なかぎり水分を与えて食べ易いように工夫することが重要です。

 

介護期に脱水(脱水症)を予防するポイント

  1. 水分は1日に1000cc(カップ約5杯)から1500ccは摂取する

    お年寄り(被介護者)の手の届くところに、いつでも飲めるものを用意しておくことや、食事には必ず汁物をつけたり、食後のお茶を勧めるなどしましょう。朝食やおやつに牛乳を飲むのは栄養的にもお勧めです。また、心臓病腎臓病の患者さんは、担当の専門医に相談して、水分摂取の指導を受けてください。
     
    • 「高齢者の水分の摂取」に関しての補足:高齢者の水分摂取量にかんしては、消化管や静脈などを介して生体内に摂取する水分量について話します。通常は1日量で表します。健康な成人の場合には、飲水、固形食に含まれる水分などを合わせて2,500mlが必要になります。しかしながら、その日の体温や個人の活動状況によって、前述の水分摂取量でも脱水症状を引き起こす場合があります。
      水分摂取量の制限が必要な疾患は、心不全(心疾患)、腎不全(腎疾患)などがあります。高齢者になると頻尿になりやすくなり、特に夜間に排尿することが多くなりますので、就寝前のみならず1日の水分量を自分で制限してしまうお年寄り(被介護者)もおられます。これに加えて、年齢とともに体内の水分量は減少しますので、脱水症状を起こしやすくなります。水分は人体の2/3を占めており、体構成成分もしくは体内運搬体・体温調節体としてきわめて重要な存在です。



  2. 脱水症状に早めに気づく

    脱水(ダッスイ)を起こしていると、意識がもうろうとしてきている状態となります。お年寄り(被介護者)の様子がおかしいと感じたら、すぐに水をすすめてください。


  3. 半流動食で水分を摂取しやすくする

    液体だけで水分を摂ろうとすると、胃袋への負担が大きくなります。このようなことを考慮すると、半流動食なども活用されると効果的ですね。例を挙げると、ジュースをゼリーにしたり、牛乳にパンをちぎって浸したり、プリンや煮こごり、茶碗蒸し、くず湯などは、お年寄り(被介護者)にとっても食べやすいようですね。これに加えて、野菜入りのスープを寒天(カンテン)で固めたり、かたくり粉でトロミをつけたりすることも良いでしょう。暑い季節なら、アイスクリームやシャーベットを、お腹を冷やさない程度に勧めます。
     
    • 「流動食(リュウドウショク)」に関しての補足:流動食とは、噛まないで、飲み下すことができる状態になっている食事のことです。この食事は水分を多く含んでおりますので、量の割合で言えば摂取できる栄養量は少ないです。従いまして、十分な栄養補給は期待できませんので長期間にわたって行うことはできません。流動食は文字通り流動ですが、喫食時に固形(ゼリー、アイスクリーム、ヨーグルトなど)であっても喉(ノド)を通るときに流動食になれば良いのです。重湯(ジュウトウ)、くず湯、野菜スープ、果汁、牛乳、卵黄などが通常は用いられます。高エネルギーのものとしてはポタージュ、卵黄乳などがあります。これに加えて、流動食は離乳の場合にも用いられます。


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